コンクリート打継部止水板 ―水膨張ゴム編― メリット・デメリット

メリット

  • 水圧に強い
  • 施工が比較的簡易(後付けタイプ)

デメリット

  • 膨張によりコンクリートを破損させてしまう事も

水膨張ゴムは、圧力の高い地下水に対抗する膨張圧力を発生できるため、地下部のコンクリート打ち継ぎ部止水板として広く使われている素材です。

他の止水板素材(塩ビ、ベントナイトなど)と比べて、水圧に強いことが水膨張ゴムの一番の特徴です。塩ビ製止水板では板状にする事で、止水素材とコンクリートの接触面を長くし、水圧に対抗しています。水膨張ゴムは、それ自体が水圧に強いため、ロープ状の後付けタイプ止水板に多く採用されています。後付けタイプのため、施工も比較的簡易となっています。

水膨張ゴムと同じくベントナイトも水により膨らむ素材ですが、ベントナイトの水反応は、そのままの形状では膨らまず、ゲル状となって膨らむ水膨潤となります。詳しくは次回のベントナイト編に記しますが、水膨張ゴムとベントナイト、それぞれの素材で止水に対しての有効機能が異なっています。繰り返しになりますが、水圧に強いことが水膨張ゴムの特徴です。

ここからはデメリットとなりますが、水膨張ゴム止水板の使用には大きな注意点があります。水圧に対抗するための膨張性が、コンクリート自体を割ってしまう可能性です。このような事態を引き起こすと、もちろん止水性は皆無となりますし、それ以上に構造体の欠損という重大アクシデントとなってしまいます。

そのような重大アクシデントを回避するため、メーカ各社は膨張率を上げ過ぎないようにしたり(多くは2倍以内)、クッションの役目として柔軟素材を組み合わせたりしています。また、止水板設置に必要なコンクリート被りを必ず定めています。弊社の水膨張ゴム止水板(リステンロープM、リステンシールB)は、柔軟素材との組み合わせによりコンクリート被りが比較的小さくても施工できる設計となっていますが、水膨張ゴム止水板を採用する際は、必ずメーカー各社の定めるコンクリート被りを確認するようにしてください。

 

 

 

 

 

弊社各製品は下記アドレスよりご確認いただけます。https://www.risuten.com/product/uchitsugibu/index.html