コンクリート打継部止水板 ―ベントナイト編― メリット・デメリット

メリット

  • 細かい空間にまで入り込んでの止水が可能
  • 放射性物質などの有害物質のシールド効果

デメリット

  • 高水圧に弱い

天然鉱物であるベントナイトは、水を吸収してゲル状に膨潤する性質があります。ベントナイトの結晶間に水を取り込む形で吸収するため、ベントナイト内を流れようとする水流を急減させる機能があり、その機能により止水効果を発揮します。また、ゲル状となって広がるため、他の止水板素材では充填できない微細空間へも入り込める特徴があります。

止水効果とは別に、ベントナイトは有害物質のシールド効果が認められている素材でもあります。例えば放射性物質の貯蔵施設などでは、ベントナイトが止水材および放射性物質のシールド材として使われています。放射性物質が結晶間を通る際に、陽イオン交換が起こることでベントナイトが放射性物質を強く吸着し、放射性物質の流出を防ぎます。

放射性物質の貯蔵施設で使われるなど、高いシールド効果を認められているベントナイトですが、もちろんデメリット(欠陥?)も存在します。それは「水圧に弱い」という、地下部の止水材としては特に重大な欠陥とも言えるデメリットです。ベントナイトは水を吸収してゲル状となって広がりつつ空間を埋めることで止水性を発揮しますが、地下部のような高い水圧を受けると、ゲル化したベントナイトが押し流されてしまう事があります。つまり漏水が起こりやすい状態となります。

結論として、これはあくまでも弊社見解ではありますが、ベントナイトは水圧に強い他の素材の補助材として、他の素材では埋められないような微細空間充填材として使うのが良いと考えます。弊社止水板のリステンシールB(※写真)はそのような視点から生まれた止水板です。

弊社各製品は下記アドレスよりご確認いただけます。https://www.risuten.com/product/uchitsugibu/index.html


追記

ベントナイト止水材「リステン粘土」の記事はコチラ